エコな いぶし瓦

ただいま、建築中の

Y邸 古材再利用の家  棟換気の仕組み

を ご覧頂くと わかるのですが 「いぶし瓦」という
粘土だけで できた 無垢の瓦が使用されています。

完成してしまうと わからないのですが
写真の左が いぶし瓦 右が釉薬瓦 です。
釉薬(陶器)瓦は、成型し乾かした後に 釉薬を塗って焼きます。

裏をむけると

 

 

 

土でできた瓦は、断熱性や耐久性にとてもすぐれていて
建築材料の中で 一番 長持ちする素材 だといっても
過言ではありません。

その中でも いぶし瓦は、年代をへるごとに
渋い銀色の光沢と清楚な美しさが 増して
趣きが出てきます。

いぶし銀 というのは この瓦の色から きています。
雨にぬれると また 格別にいいですよねぇ。

釉薬瓦(陶器瓦)は ガラス質の釉薬で色をつけるのですが
いぶし瓦は、瓦を焼く 最後の工程で 簡単にいうと
空気をシャットして 燻製にするんです。

すると 炭素の膜が出来て この色になるのです。
昔は、松材や松の葉の煙でいぶしていたそうです。

だから 割っても 中まで この銀色です。

何が エコか・・・。

まずは、断熱性・耐久性にもすぐれ
メンテナンスも長い間いらないので
住んでいる時のランニングコストが安くつきます。

これから 求められる長持ちする家には もってこいの
最高の屋根材かもしれません。

また いぶし瓦は 土だけで出来ているので
土に還しても 環境に負荷がかかりません。

更に、廃棄する時も 新しい瓦を作る時に
細かく砕いて 混ぜて使えます。
その方が こしが強くなり、収縮率も抑える事が出来るそうです。

リサイクルして また 同じものに生まれかわる
最高の リサイクルの優等生です。

八幡瓦 でも 有名なように 滋賀県が発祥の地らしく
近江八幡の土は 瓦には とてもいいそうです。

土も無限ではありません。

産業廃棄物にして、他のものと一緒に埋立ててしまうのは
本当に もったいないですものね。

最近 完成させていただいた

T邸 国産(滋賀産)材のみで造る家

E邸 いなか普請、ベンガラの家

も 「いぶし瓦」 です。

あー ずっと 書こうと思っていて 機会を逃してしたので
すっきりしました。

M由製瓦の社長に 色々教えて頂きました。
( 最近は、多角経営で エコなパン屋さんも・・・)

瓦メーカーも リサイクルの点からも 最近は
「いぶし瓦」を すすめられるようになったそうです。