自然素材の和紙で作る壁や建具

今回はマルトでよく使用する和紙について書きたいと思います。

まずは壁などによく使うのがこちら。

土佐和紙で四国から仕入れています。 材料は楮(コウゾ) や三椏 (ミツマタ) などで、貼りやすいように幅広のロール状になっています。 写真をご覧になるとわかるように、隣り合う場所は重ねて貼り合わせます。その際も耳はそのままです。無作為に並んだ繊維が光を乱反射させるので照明の灯りや日光もとても柔らかく感じます。重ね合わせた部分がいいアクセントになります。

こちらは床の間やふすまなどによく使うもの。

これは「ロクタ紙」と言って、ヒマラヤの山地で、非常に素朴な製法により一枚一枚手作りされています。 材料はジンチョウゲだそうです。なんといっても野趣あふれる表情が特徴です。1枚が小さいので重ね合わせて貼っていきます。

お次はやはり床の間やふすまに使いますが、上のロクタ紙とはまた違う表情の和紙です。

こちらは越前和紙で割とフラットな表面ですが、色を見せたいときに使います。

変わり種を二つほど。

上が柿渋和紙、したが漆和紙。マルトでは「木曽アルテック」の和紙を使っています。柿渋は和紙(楮紙)に塗ることによって、防腐・防水・防虫・抗菌効果が高まり、紙の耐久性も増すそうです。また漆和紙は漆を塗ることで調湿作用があり、防水性に優れていますので、水回りの壁面にも使えます。なので写真にもあるように手洗いの壁に使用しています。

和紙それぞれの特徴はありますが、共通して言えるのは「生きている素材」ということです。無垢の木や塗り壁と同様、呼吸(保温、保湿)する素材なので人にやさしい材料ですね。

ここまでは無地系の和紙のご紹介でしたが、日本には「からかみ」と言って奈良時代から伝わる美しい文様の和紙などがあります。機会があればまたご紹介しますね。

家を建てるお勧めは滋賀のマルト